「礼」は身を助く~柔道で「お辞儀名人」になる~

新道場 設立への道 2019年5月28日
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実る程 頭を垂れる 稲穂かな

 

いつでも、どこでも、誰に対しても、きちんと「礼」をできる人はすてきですね。礼は、決して損得でするものではありませんが、頭を下げられる人は皆から愛され、結果的に得をするような気がします。

 

 

私の教え子(女子柔道部)で、とても美しい礼をする生徒がいました。稽古や試合はもちろん、日常生活においても、丁寧な礼をしていたのを覚えています。私はそんな彼女を、1年生の時から団体戦メンバーに起用しました。実力だけではなく、礼に表れる「謙虚で、まっすぐな心」にかけてみようと思ったのです。最初の2年間は、なかなか勝つことができませんでした。しかし、彼女は、負けた試合でもきちんと礼をし、ひた向きに努力をし続けたのです。その結果、高校最後の大会で、勝利の女神は彼女にほほえみました。団体戦の決勝で大将を任された彼女は、見事に一本勝ちをし、チームを全国大会出場へと導いてくれたのです。
たった1つの所作「礼」ですが、そこには、その人の「心」が表れます。もちろん、形だけ丁寧な礼もあるでしょう。しかし、彼女の礼に込められた「心」は本物でした。

 

柔道は、ある意味「お辞儀の稽古」といえるのかもしれません。稽古相手に対する礼はもちろん、道場に出入りする時も、心を込めて礼をします。そして、道場内では、「すみません」や「ありがとうございます」の言葉に添えて、頭を下げる場面も多いです。「心が形をつくる」。これが、礼の理想だと思います。本来、心のこもらない形だけの礼をしても、あまり意味はありません。
しかし、「形が心をつくる」ことも十分あり得ると思うのです。何度も丁寧な礼を繰り返すことで、自分の心が少しずつ整い、相手に対する敬意も生まれてきます。礼法も柔道の技と同じように、何度も繰り返し行うことで、本物になっていくのかもしれませんね。

 

 

日常生活の中で、お辞儀をする場面はとても多いです。日本では、知人とすれ違った時などの「会釈」、改まった挨拶の時にする「敬礼」、心から感謝・謝罪の意を表したり、神前や仏前など儀式的な場面で用いる「最敬礼」など、場面に応じた使い分けがあります。
更に「座礼」を含めると、その種類はもっと増えるでしょう。人と人とが交わりあう社会生活において、礼儀はとても重要です。「礼」は、人から信頼を得たり、人の怒りを和らげたりと、多大な効果があります。「心」は相手には見えません。だからこそ、「形」として表すことが大切です。

 

 

志道館では、常に正しい礼法を心がけています。子どもクラス・大人クラス共に、全員が心を込めて、きちんと礼をするからこそ、気持ちよく稽古に励めるのです。
「頭を下げる習慣」を身につけることは、受け身と同じ位に大切なのかもしれません。その習慣は、一生の財産となり、きっと自分を助けてくれるでしょう。
みなさんも、柔道を通して「お辞儀名人」を目指してみませんか。

 

 

 

 

 

綾川 浩史

 

 
 
 
 

 

 
 
 
 
 

 

 
 
 
 
 
 
 
 
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