第6期目最終日に思う、道場経営のこと。そして「NHKいだてん」神回のこと。

館長(コラム・講演・対談) 2019年7月31日
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※写真は先日、我孫子を訪れた時に目にした、嘉納治五郎師範の書。
「つとむれば かならず たっす」
「ちから ひったつ」と読みます。
 
『最善の努力をすれば必ず望みは叶えられる』という意
 

 
 
株式会社志道館はお陰様で、本日(令和元年7月31日)が第6期目最終日となります。
「なぜ株式会社にしたのか?」とよく聞かれます。
理由は大きく2つです。
 
 
①道場経営が事業として成り立つ、ということの信憑性を高めるため。
②雇用を生み出すため。

 
 
 
①については道場経営のみで成り立っている会社が、第7期目を迎えることができていることを考えると、「道場経営」は事業としてやれないことはない、ということがある程度証明されたのではないかと思います。
 
しかし、ここまでの道のりは決して順風満帆ではありませんでした。
第1期目を終えた時にふと頭をよぎったのは「あと1年もつかな?」でした。
事業を継続していくために絶対に必要なのは、資金です。
 
 
もともと自己資金のみで始めた事業だったので、毎月の赤字分は私個人の貯金に影響する訳です。自分の通帳を見るのが怖かったので、しばらく見なかったら今まで見たことない桁になっていてびっくりしました。
そんな危機もありつつ、3期目くらいからようやく軌道に乗り始め、4期目・5期目は大幅な黒字で着地することができました。
 
そして昨年迎えた第6期目。ここで新たな挑戦を決意します。
 
2号館となる港南道場の設立です。それに伴い、今年の4月には株式会社志道館 初の正社員を迎え入れました。
港南道場単体で見ると、まだまだ軌道に乗っているとは言えません。
ただ少しづつ着実に前進しています。
 
 
明日(令和元年8月1日)から始まる第7期目。新たに以下のことに取り組んでいきます。
 
 
 

①不登校児を対象としたフリースクールクラス(港南道場)の立ち上げ

 
「柔道」を軸にした、主に中学生を対象としたフリースクールクラスです。
柔道を通して心身を鍛え子ども達の「レジリエンス」を育み、学校復帰を支援します。
また学習面では塾経営者にご協力いただき高校受験合格、その先の大学進学までを
見据えた学習指導をします。心の面も専門家(臨床心理士)がサポートします。
 
 
※レジリエンスとは?
https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3486/1.html
 
 
現在着々と準備を進めています。
秋頃にはスタートする予定です。

 
 
 

②中高生が健全に柔道に打ち込める環境を整える

 

中学高校時代に主体的に一つのことに打ち込んできた経験は、きっとその後の人生にいい影響を及ぼします。
 
私自身、選手を引退後警視庁を退職し、いくつかの民間企業で働いてきました。
本当の意味で社会に出た時に感じたのは、自分が柔道に打ち込んできたことの価値です。世の中には何か一つのことをやり遂げた経験のある人って意外と少ないと感じました。だからこそ、青春時代に何か一つのことに打ち込んだ経験、自分の限界を打破して自分自身の目標を達成した経験、もしくは目標が達成できず打ちのめされた経験というのはとても貴重なんだと。
 
ある意味、努力することの土台ができていたからこそ、社会人として遅いスタートでもどんな会社でも一定の成果を収めることができたのだと思っています。
東京都心で柔道部がある公立中学校は稀です。
なので、部活代わりになるような、目標としては都大会や関東大会・全国大会を目指すような、中高生が柔道に打ち込める環境を整えていきたいと考えています。
これは、文武一道塾志道館 単体というよりは、もっと大きな単位(例えば新宿区全体とか)でそういった環境を整えていくことが必要であると感じています。
 
 
第7期目もかなり濃い一年になりそうです。
 
 
 
柔道の創始者嘉納治五郎先生も出てるNHK大河ドラマ「いだてん」。
その「いだてん」に“神回”と呼ばれる回があるのはご存知でしょうか?
女性初のオリンピックメダリスト 人見絹枝さんの回です。
 
https://twitter.com/nhk_td_idaten/status/1147834027363262465?s=21
 
 
人見絹枝さんはその命を自分のために使うのではく、後進のために女性スポーツの未来を切り拓いてくださいました。人見さんのメダルがあったからこそ、女性スポーツが世間に認められ発展していったのだと思います。それは女子柔道に関しても例外ではないでしょう。
 
 
株式会社志道館は、68回目の終戦記念日が設立日です。戦争は無い方がいいに決まっています。しかし、過去に凄惨な戦争があったのは紛れもない事実です。
戦争で多くの先人が命を賭けて日本という国を守ろうとしてくれたことも事実です。
 
多くの先人が血と汗を流してくれたお陰で私たち現代人が何不自由ない生活ができていて、私自身もこうして自分が思うように生きられているということを改めて認識させられました。
 
先人への感謝、今関わっている身近な人たちへの感謝の心を胸に、濃い一年を過ごしていきたいと思います。
 
 
 
 
 
 
 
 
館長・坂東真夕子
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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