柔道も勉強もがんばろう!~「文武一道」を目...
港南道場 2019年6月15日武のみに偏せず、同時に文にも偏せぬ両方面に、同時に関心を有する人であってほしい 嘉納治五郎師範 &...
柔道も勉強もがんばろう!~「文武一道」を目...
武のみに偏せず、同時に文にも偏せぬ両方面に、同時に関心を有する人であってほしい 嘉納治五郎師範 &...
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小学生クラスでは毎月目標を設定しています。
5月の技術目標として、下記を設定しました。
『大内刈を正しく教える(言語化・相手目線)』
※大内刈(おおうちがり)は、投技(なげわざ)の一つです。
〈学習方法〉と、その学びの〈定着度〉を調べた研究結果があります。
・講義を受ける 5%
・文字で読む 10%
・実演(視聴)30%
・内容について議論 50%
・実際に練習する 75%
・人に教える 90%
この研究結果からも分かるように、自分が学んだことを「人に教えること」は、最も効率のよい学習方法です。
私は「人から教えられてやってみる」から「人に教える」に移行することは「自分目線」から「他者・相手目線」への移行であると考えています。
この移行は、人として大きく自分を成長させてくれるに違いありません。
また、「人に教える」ことには責任感も伴います。
責任を持ってその役割をやり遂げること、これもまた子どもたちの成長にとって欠かせない経験だと思います。
「人に教える」という立場で、「他者・相手目線」に立ってみた時、「言語化」の重要性を痛感します。
「あっちの方向に崩す」「こうやって刈る」という表現ではなく、「(右大内刈だったら)相手を“左後隅(ひだりうしろすみ)”に崩す。
“左後隅”は“斜め後ろ”のことだよ」「爪先で大きな円を描くように刈るんだよ」と、相手が目をつむっていても伝わるように教えることの大切さを、まずは私から先生役の子どもたちに伝えています。
柔道の創始者 嘉納治五郎は、学習院講師に始まり、第五高等中学校長(小泉八雲を招聘)、高等師範学校(1902年に東京高等師範学校に改称。現 筑波大学)校長等を務めた教育者でもありました。
そんな嘉納は教育について下記のような言葉を遺しています。
教育のこと 天下これより偉なるはなし 一人の徳教 広く万人に加わり
一世の化育 遠く百世に及べり
(教育は一人の人のなしたことが、その一生の間にさえ、何万人にもその力を及ぼし、さらにその死後、百代の後までもその力を及ぼすことができる)
正に嘉納治五郎自身が、この言葉通り、教育に携わることのやりがいや素晴らしさを体現していると感じます。
また私自身、柔道選手引退後に様々な職業を経験してきました。
警視庁(地方公務員)→(株)インテリジェンス(現パーソルキャリア(株)/求人広告の法人営業)→ジブラルタ生命保険(株)(外資系生命保険会社でのマネジメント)。
現在は柔道場経営者・柔道指導者という立場・役割ですが、今まで経験した仕事以上のやりがい・社会的な意義や責任感・面白さを日々感じています(あくまで個人的な感想です)。
楽しそうに丁寧に後輩たちに大内刈を教えている子ども達の姿を見ていると、この中から未来の柔道指導者、柔道指導者でなくても、教育の道を志して
くれる子があらわれるといいな、と思います。
館長 坂東真夕子
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