【柔道のチカラ】精力善用 自他共栄とはみん...
館長(コラム・講演・対談) 2024年3月17日5名の小学六年生が卒業! 3月は別れの季節でもあります。 今年は志道館から5名の小学6年生が巣立っていきます。 ...
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「私は『受け五段』です。実際には弐段ですが、受身には自信があるんですよ。」
「受け○段」。
投げることよりも、「受身」に自信がある方がよくこのようにおっしゃいます。受けがうまいことは、柔道をする上でとても大切です。受身は自分を守ってくれます。投技を習得する上でも、受身は欠かせません。たくさん投げられることが、技術向上の第一歩です。
ただ、受身をきちんと習得するまでには、とても時間がかかります。何度も繰り返し練習をしなくてはいけません。なぜなら、受身は人間にとって「自然な動き」ではないからです。
後受身は、実は、自然ではない動き!?
首を反らせた(後屈させた)場合には上下肢も伸展し、首を前に曲げた(前屈させた)場合には上下肢も屈曲してしまうのが人間の反射的な動きである。後受身は、この緊張性頸反射に逆らった動きであり、腕で畳を打つのと頭を上げるのを同時に行う動作を習得するためには、何度も繰り返し練習する必要がある。こういった動作や技術を反射抑制型スキルという。
(『DVDブック これで完ぺき!柔道』/金丸雄介 著・/ベースボール・マガジン社/2014年刊)
受身は、「後受身」・「横受身」・「前受身」・「前回り受身」を段階的に習得する必要があります。したがって、受身の練習は、数をこなすことも大切です。しかし、受身の練習は単調になりがちで、飽きてしまうことも多いでしょう。そこで、志道館では受身を楽しく練習するために一工夫をしています。
受身を取り入れたゲームを行ったり、オニごっこなどでオニにタッチされた時(一旦ゲームから外れた時)の復活方法を受身にするなど、その方法は様々です。こうすることで、自然とたくさん受身をとり、受身を大好きになっていきます。
もちろん、受身ゲームは大人がやっても楽しいです。成年部の皆さんも、笑顔でたくさん受身をされています。
※コラム 受身島(うけみじま)の冒険!! 参照
投げられたくないがゆえに、無理にふんばったり、危険な受け方(手をつく、肘をつくなど)をした経験は、多くの方があるでしょう。しかし、そのようなことを続けると、怪我をしたり、力のみに頼った柔道になってしまいます。「急がば回れ」の精神で、「受け」の技術を磨くことが、柔道上達の秘訣なのかもしれません。実際に「受け○段」とおっしゃる方は、総じて投技も上手です。受身を通して、適度に力を抜く方法を体得しているのだと思います。
「受身は自分を守る大切なもの」・「受身も一つの技」・「投げられるのも練習」という認識を持ち、これからもどんどん受身をとっていきましょう。
受身は一生の財産です。これからも「受身が上手な志道館」を目指していきたいと思います。
綾川 浩史
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